満月の日に、どこかいつもとは調子が違うような感覚を覚えたという経験をしたことはないでしょうか。
満月は人間の心身に様々な影響を与えているとも言われており、実際に満月が来るたびに体調や精神に何かしらの変化を感じるという人も少なくありません。
ここでは、そうした満月の人体に対する様々な影響について解説します。
満月の影響で体調不良になる?
満月の存在は地球にも常に影響を与えており、それは地球上に住む私たち人間も例外ではありません。
ではどのような原因で影響があると考えられるのか、以下から解説していきましょう。
月の満ち欠けが原因!?
地球に海に満潮、干潮というものがあるのは誰でも知っていることですよね。
海の水位は時間帯や時期によって高くなったり低くなったりします。
この現象の原因のほとんどが月によるもので、月の満ち欠けによって影響の大きさも変わります。
同じように体のほとんどが水でできている人間も、月の満ち欠けによる影響は当然大きいと考えられるのです。
東洋医学でも人体に影響があると考えられている
東洋医学では古くから人間の体と自然には深いかかわりがあると考えられており、中国最古の医学書と言われる「黄帝内経」でも、月が人体に影響を与えているということが書かれています。
鍼の刺し方などについても、太陽の運行による季節の違いによって刺す位置を変えることになっており、天体の運行と人体には強い関係性があると考えられているのです。
満月前症候群とは
満月前症候群とは満月の数日前から満月にかけて起きる体調の変化のことです。
ホルモンのバランスなどが崩れることによって血流や体液の動きが変化し、それによって神経が刺激され、睡眠障害やイライラ、不安、頭痛、吐き気などの症状が現れます。
また月の引力による潮の満ち引きと同じように、人間の体内にある胃や肺、心臓などの内臓も月に引き付けられて影響を受けると言います。
こうした症状が満月に関係なく日常的にあるものならば、まずは医者の診察を受けるべきです。
しかし、満月の近くにのみ起こるものは満月前症候群と言われ、もしかすると一般的な病気ではなく少し異なる原因によるものかもしれません。
月の影響が大きい人ほど、この傾向が強いとされています。
満月の影響を受けやすい人の特徴6つ
それではここからは、これまで説明してきたような月の影響を受けやすい人の特徴について触れていきます。
この中に自分や身の回りの人で該当するものがないか、注意してみてください。
女性
女性には男性にない、いわゆる月経という生理現象があります。
この周期は月の満ち欠けとほぼ同じで、月に深い関りが感じられるということは特に女性であればよくご存じのことでしょう。
こうしたことからも女性の体調は月の影響を受けやすいと考えられており、月の周期に合わせて心身の好不調がやってくるという人も多くいます。
満月の日に食欲が増しやすい
満月の時に食欲が増しやすいという体質を持つ人がいます。
特に女性であれば整理の周期に合わせてホルモンバランスなども変わり、またエネルギーを必要とすることから食欲が増すということも考えられます。
それ以外にも甘いものが食べたくなるといった人もおり、この周期を利用したダイエット方法も存在しています。
眠りが浅い
月の影響を受けやすい人は、基本的に満月の日には気持ちが高ぶり、落ち着きがなくなる傾向があります。
普段から眠りの浅い人は気持ちの高ぶりやすい満月の頃には特に目覚めやすく、寝付きにくいといった状態になりやすいかもしれません。
今日はどうも眠れないと思っていたら満月だった、という体験をした人もいます。
体がむくみやすい
身体のむくみとは、簡単に言うと体内にある体液などの水分が必要以上に蓄えられてしまう状態のことです。
潮の満ち引きは月の引力によって海の水が引っ張られることによって起きるものということを考えると、水分を体に多く保有している人ほど、月の影響を受けやすいというのも自然なことです。
こうしたことから、むくみやすい人も要注意でしょう。
感受性が強い
繊細で傷つきやすかったり他人の感情の影響を受けやすい人は、月の影響もまた受けやすいと考えられます。
月の影響は人によって体だけでなく心にも強く作用するため、感受性の強い人は満月の日ほど、人のちょっとした言葉でもずっと気になってしまったり、普段ならば軽く流せてしまうようなことも悪意に受け止めてしまうかもしれません。
不安定な状態
体でも心でも、日頃から不安定になることが多い人は月による影響が大きくなる可能性があります。
そうした不安定さは日常の些細なことでも大きくバランスを崩してしまうことがあり、満月の影響も無意識的に作用する可能性があります。
気候と同じように、月の満ち欠けも心身のバランスを変化させる要素の一つとなるのです。
満月の影響は体調不良以外にあるの?
ここまでは満月が与える体への影響について主に取り上げてきましたが、満月による影響はこれだけではありません。
以下からは満月による体以外への影響について解説しましょう。
思考・メンタル
満月が人間の思考やメンタルに与える影響については、まだ科学的にはっきりと根拠が示されたという事例はないようです。
ただしここまで触れてきたように体に影響があるならば、当然体調によるメンタル面への影響はあるでしょう。
英語で「狂気」のことを「月」を意味する「ルナ」から「ルナティック」と言うように、月の心への影響はあると昔から考えられています。
恋愛
満月は情緒不安定や、不安、畏れなどネガティブな感情により作用しやすいとされます。
そのため恋愛に関してもポジティブなことよりも悪いほうへと影響してしまう可能性が高いので、慎重に行動することが求められます。
ただし満月の影響は人の潜在意識を表出させる側面もあるので、恋人同士の仲がより深まるといった効果が得られることもあります。
出産
はっきりとした統計はありませんが、満月の日に出産が多いということは古くから言われています。
またカメやサンゴなどの海生生物の出産が月の満ち欠けに関係していることは生物の世界ではよく知られており、同じ生物である人間にも近い性質がある可能性は十分考えられるでしょう。
人間の場合、大潮に陣痛が始まることが多いともされています。
満月の影響はいつまで?
通常、月の影響は月が完全に欠けている新月の時ほど少なく、満月に近づくにつれだんだん大きくなっていくと言われています。
この時に増えていく力はプラスとマイナスの両方で、満月をピークとしてまた新月に向けて下がっていきます。
また新月は影響が少ないとも書きましたが、これはプラスもマイナスもパワーが無い状態であるとも言え、その意味では「パワーが無い」ことによる影響というものも考えられます。
そして新月から満月に向かっていく時期はパワーが蓄積されていく流れがある時期であるため、吸収力が高まる期間とも言われます。
勉強や仕事に励み、栄養補給や運気を高めていくのにも良いタイミングだと考えられています。
満月の影響を受けやすい人の対策6つ
このように満月の影響は多様で、実際に悪い面で影響を受けて困っているという声も多く聞かれます。
そこでここからは、月の影響をできるだけ受けないための対策について解説します。
ゆっくり身体を休める
満月の影響を受けやすい体質だとしても、たとえば満月の日に急に体調が悪くなるといったケースはめったにありません。
月にそこまでの強い力はなく、いくつかある可能性のうちの一つをわずかに動かすほどの影響だと考えられます。
体調が万全であれば仮に悪い影響であっても、そう簡単にバランスを崩してしまうということもないでしょう。
暴飲暴食を避ける
満月の影響を受けやすい人ほど満月の時期には食欲が増し、暴飲暴食になりがちです。
その上、満月は体の吸収力も高まってしまうため、摂取した分のカロリーがそのまま肥満の原因となってしまいます。
満月の日は特にカロリーの高い食事は避け、量も満腹にならない程度に腹八分目を心掛けるようにすると良いかもしれません。
衝動的な行動をしない
満月の時期は気分も高揚するので、とかく羽目を外してしまいがちです。
自分にとっては自然に思える行動も、もしかすると満月の影響によるものかもしれません。
お酒に酔っている状態にも近いと言えるでしょうか。
なのでその時は正直な気持ちであっても、少しでも衝動的かもしれないと感じたならば、抑えておくほうが後悔は少ないはずです。
ネガティブにならない
満月にはポジティブなパワーもネガティブなパワーも強くなりますが、日頃からネガティブな方向に考えてしまうタイプの人は満月にはその傾向がより強くなります。
その時にそのままの感情でいると、普段ならばあり得ないようなことでも怒ってしまったり、人間関係を大きく壊してしまうこともあります。
好きなものを食べたり好みの音楽を聴くなどして、心を落ち着けましょう。
お風呂などでリフレッシュする
月の影響を避けるために心身を落ち着けるには、入浴も効果的です。
お風呂によるリラックス効果によって気持ちをリセットすることで、月の悪い影響を跳ね返しやすくなります。
お風呂以外でも、自分にとって気分を変えるのに効果的と思えることをいろいろと試してみるといいでしょう。
リフレッシュを意識することがポイントです。
「ボイドタイム」を把握する
「ボイド(void)」とは「空っぽ」。
何もない状態を表します。
これは逆に月の影響が全くなくなる時間帯で、別名を「魔の時間帯」とも言います。
この時間帯は月の影響力がなくなるために逆に不安定になる人も多いとされ、集中力がなくなったり、感情の起伏が激しくなることもあります。
この時間帯を把握して、備えることも大切です。
満月の影響を受けやすい人の特徴とは?まとめ
月の満ち欠けによって体や心に影響を受けるという人は少なくなく、そうした症状を「満月前症候群」と言います。
月の状態によってその影響力も変わり、良い面も悪い面もあるので、きちんと知識を蓄え、自分としての対処法を持っておくことが大切です。
基本は心身ともに万全な状態を保っておくこと。
心当たりのある方は、ここで紹介した方法を試してみてください。