いまやマッチングアプリは、出会いの手段として広く定着し、年代や目的を問わず多くの人が利用しています。しかしその一方で、その手軽さを悪用した詐欺や勧誘の被害も報告されているのが現実です。
特に近年では、恋愛感情を利用して仮想通貨やFXなどの投資に誘導する「ロマンス詐欺」が増加しており、国民生活センターなどの公的機関からも注意喚起が行われています。
この記事では、実際に被害に遭いかけた30代会社員の山本さん(仮名)の体験談をもとに、マッチングアプリに潜む代表的なリスクとその対処法を解説します。山本さんは某大手アプリを利用中、親しげに接してきた相手から投資話を持ちかけられるという事態に直面しました。
正しい知識と対策を身につけていれば、マッチングアプリは安心・安全に利用できる出会いのツールです。ぜひ最後までお読みいただき、ご自身の安全な利用にお役立てください。
※この記事は、山本様へのインタビュー内容を基に、読者の皆様の安全なマッチングアプリ利用に資するよう、専門的知見を加えて編集・構成しています。プライバシーに配慮し、一部表現を調整している箇所があります。
要注意!マッチングアプリに潜む代表的な危険性とは?

まずは、マッチングアプリで報告されている代表的な危険性について確認しましょう。特に注意すべき点をまとめました。
業者・サクラ:課金誘導や別サイトへの誘導
アプリの運営会社とは一切関係のない、第三者による悪質なアカウントも存在します。
こうしたアカウントは、利用者を有料サービスへの登録や高額商品の購入に誘導したり、さらには他の出会い系サイトやアダルトサイトなど、外部の危険なサイトへ誘導することを目的としています。
一見すると普通のユーザーのように見えるため、被害に遭うリスクを下げるためにも、不自然な誘導や、LINE・SNSへの早すぎる移動には注意が必要です。
体目的のユーザー:真剣な出会いを装う
一見すると恋愛や結婚を真剣に考えているように見せかけながら、実際には身体だけの関係を目的としているユーザーも存在します。
こうした相手は、過剰に甘い言葉を使ったり、出会って間もない段階で会うことを強く誘ってくるなど、不自然なアプローチをしてくるのが特徴です。
真剣な出会いを求めている方は、やり取りの内容やスピード感に違和感を覚えたら、無理に応じず、慎重に相手を見極めることが大切です。
既婚者・恋人がいるユーザー:隠れて利用
中には、既婚者であるにもかかわらず「独身」と偽って登録し、不倫や浮気目的で利用しているユーザーも存在します。
このような相手と関係を持ってしまうと、後に事実が発覚した際に、精神的トラブルや法的な問題に発展する可能性もあります。特に相手の配偶者から慰謝料を請求されるケースも報告されています。
気になる相手とやり取りを始める際は、プロフィールの矛盾点や連絡頻度・時間帯の不自然さなどに注意し、少しでも違和感を覚えたら慎重に対応しましょう。
個人情報の悪用・特定:安易な情報公開は危険
氏名や住所、勤務先、SNSアカウントなどの個人を特定できる情報を安易に相手に教えてしまうことは非常に危険です。
悪質な相手に悪用された場合、なりすまし被害や個人情報の漏洩につながるだけでなく、最悪の場合、ストーカー被害や自宅への嫌がらせといった深刻なトラブルに発展する可能性もあります。
メッセージのやり取りに慣れてきても、実際に信頼できると確信できるまでは個人情報の開示は控え、やり取りの内容や相手の様子に違和感を感じたらすぐにやり取りを中止しましょう。
ストーカー被害:執拗な連絡や付きまとい
ストーカー被害のリスクも、マッチングアプリ利用者が注意すべき重要な問題のひとつです。
例えば、交際や連絡を断ったにもかかわらず、しつこくメッセージが送られてきたり、待ち伏せされたりするなど、執拗な付きまとい行為に発展するケースがあります。中には、SNSを通じて行動範囲や自宅を特定されてしまう事例も報告されています。
こうしたトラブルを防ぐためには、個人情報(氏名・勤務先・最寄駅・SNSなど)を安易に相手に教えないことが大切です。 早い段階で違和感を覚えた場合は、運営会社への通報やブロックなどの対処をためらわず行いましょう。
美人局・恐喝:金銭目的の罠
マッチングアプリを悪用した「美人局(つつもたせ)」や恐喝被害も報告されています。
例えば、会った相手から突然因縁をつけられたり、第三者(共犯者)が現れて「不貞行為だ」「訴えるぞ」と脅され、現金を要求されるケースがあります。こうした被害は、特に男性ユーザーがターゲットにされやすい傾向があると言われています。
被害を防ぐためには、会う前から違和感のある言動や、不自然に会いたがる相手に対して慎重な対応を心がけることが重要です。 会う場所も、人目のあるカフェや公共の場を選ぶなど、安全性を第一に考えましょう。
【実録:山本様(仮名)会社員 30代】巧妙化する投資・マルチ商法・宗教勧誘
近年、マッチングアプリを悪用した詐欺的な勧誘行為が深刻化しています。特に、恋愛感情に訴えかけて信頼を得たうえで、仮想通貨などの投資話や、マルチ商法・宗教への勧誘に繋げるケースが増えており、手口も年々巧妙化しています。
今回は、実際にマッチングアプリで投資勧誘を受けた30代会社員・山本さん(仮名)に、そのときのリアルなやり取りや、最初に感じた違和感、被害を未然に防げた経緯について詳しくお話を伺いました。
同様の被害に遭わないためにも、どんな誘い方があったのか・どこでおかしいと感じたのかなど、実体験から得られる教訓をぜひ参考にしてください。
インタビュイープロフィール

山本様(仮名)会社員 30代
恋人がほしいという理由で某マッチングアプリを利用していた。
そのときにあった経験をお話してくださいました。
マッチングアプリは現在も利用中。
「可愛い子」との出会いから始まった悪夢:経験者のリアルな証言

彼女が欲しくてマッチングアプリを始めました。そこでマッチングした女性は、正直、一般的に見て『可愛い』と思えるような方でしたね。メッセージのやり取りも普通で、日常の話や好きなことなど、ごく自然な会話が続いていました。特に怪しい点は感じませんでした。
山本さん(仮名)のケースでは、実際に会う前のメッセージ段階では、一切不審な点は見られなかったといいます。
むしろ、相手の丁寧な言葉遣いや共通の趣味の話題で盛り上がったことで、「この人なら信頼できそう」と感じ、自然と期待感が高まっていたそうです。
だからこそ、その後の展開には大きな驚きとショックを受けたと語っていました。
巧みな会話と段階的なアプローチ:勧誘の手口を分析



1回目に会った時も、普通にお茶をしながら楽しく会話しました。ただ、帰り際に『私、実は投資みたいなこともやってるんだ』と、ポロッと話が出たんです。その時は深く気にしませんでした。



問題は2回目でした。会うなり、いきなりがっつり投資の話が始まったんです。『私、これでかなり稼いでる』と言って、スマホで投資結果の画面を見せてくるんですが、ドル建ての表記だったりして、正直よく分からない。それでも『あなたを信頼してるから特別に教える』といったことを、しきりに繰り返されました。
これは、悪質な勧誘の典型的な手口の一つです。
- 魅力的なプロフィール: まずは警戒心を解くために、容姿や経歴で興味を引きます。
- 最初は普通の会話: すぐに本題に入らず、日常会話で関係性を築き、相手を油断させます。
- 段階的な情報開示: 1回目のデートの終わり際など、少しずつ本題(投資、ビジネス等)に触れ、相手の反応を探ります。
- 2回目以降に本格勧誘: 関係性ができたと判断すると、本格的な勧誘を開始します。「あなただけ」「特別に」といった言葉で、有利な話であるかのように錯覚させます。
見せかけの「実績」と「信頼」アピール:冷静な判断を曇らせる罠



スマホで見せられた画面も、本物かどうかは分かりません。分かりにくい表記で、何がどう『勝っている』のかも不明瞭でした。ただ、『信頼している』『特別だ』と言われると、こちらも無下にはしにくい雰囲気がありました。
「すでに利益が出ている」と見せかける偽の投資画面のスクリーンショットや、「あなただから特別に教える」といった親密さを装った特別感の演出は、冷静な判断を鈍らせる典型的な詐欺の手口です。
実際、消費者庁や警察庁などの公的機関も、SNSやマッチングアプリを通じた投資詐欺の増加に対して繰り返し注意喚起を行っています。
「簡単に稼げる」「損しない方法がある」といった甘い誘い文句にはくれぐれも注意し、少しでも怪しいと感じたら、一人で抱え込まずに相談窓口に連絡することが大切です。
参考:消費者庁 – SNS等で知り合った相手からの投資勧誘に注意!
断っても食い下がる…物理的拘束はないが逃げにくい状況とその対処



私ははっきりと『興味ない』と伝えたんですが、相手はなかなか諦めず、話を続けようとしてきました。物理的に拘束されているわけではないのですが、話を切らせてくれない雰囲気で、席を立ちづらかったんです。



たまたま店員さんが食器を下げに来たタイミングで、『じゃあ!』と言って、相手の分の支払いもせずに、半ば逃げるように店を出ました。
もし、はっきりと「興味がない」と伝えても、相手が引き下がらずに強引な誘いを続けてくる場合、それは危険なサインと考えるべきです。
実際に投資勧誘を受けた山本さん(仮名)も、違和感を覚えた時点で毅然とした態度で断り、その場から離れる決断をしたことで、被害を未然に防ぐことができました。
仮にお金を払っていなかったとしても、身の危険を感じたら、即座に距離を置く・その場を離れる・ブロックや通報を行うことが最優先です。
相手に悪意がある場合、少しの「隙」や「曖昧な返答」さえも、ターゲットとして執拗に狙われる可能性があります。迷ったときは、自分の安全を最優先に考えてください。
経験者が語る「会うまで見抜けなかった」という現実



正直、会う前のメッセージだけでは、相手がそういう目的だとは全く分かりませんでした。 普通にコミュニケーションが取れていたので…。やっぱり、実際に会ってみないと分からない部分が大きいですね。



こういう経験をすると、次に会う人もそうなんじゃないかと疑ってしまったり、恋愛活動自体が少し億劫になったりしますね。ショックは受けますが、ある程度は『運が悪かった』と割り切って、少し時間や距離を置くことも必要なのかもしれません。
山本さん(仮名)も語っていたように、相手の手口が巧妙な場合、やり取りだけで見抜くのは非常に難しいのが実情です。だからこそ、実際に会うときには、安全面を最優先にした行動を心がけることが何よりも大切です。
そして、万が一危険な状況に巻き込まれかけたとき、恐怖やショックで精神的なダメージを受けることは決して珍しくありません。
そんなときは、どうか自分を責めずに、信頼できる友人や専門の相談窓口に頼ること、あるいは一度アプリから距離を置くことも、立ち直るためにとても大切な選択です。
自分を守ることを最優先に、安心して出会いを楽しめる環境を整えていきましょう。
投資勧誘以外にも注意!マルチ商法や宗教勧誘のケースも
今回ご紹介したのは「投資勧誘」の事例でしたが、同様の手口でマッチングアプリを通じて高額な商品の購入を迫られるマルチ商法(ネットワークビジネス)や、特定の宗教への勧誘が行われるケースも少なくありません。
特に、恋愛感情や信頼関係を利用しながら、「簡単に儲かる」「一緒に夢を叶えよう」「人生が変わるセミナーがある」といった前向きな言葉を使って誘ってくるのが特徴です。
一見すると善意や応援のように見える誘いでも、少しでも違和感を覚えたら、その場ですぐに断る・信頼できる人に相談する・会うのを控えるなど、冷静に対応することが重要です。
その他(ロマンス詐欺など)
上記のようなケース以外にも、マッチングアプリでは恋愛感情を利用して金銭をだまし取る「ロマンス詐欺」など、さまざまな形のリスクが存在します。
ロマンス詐欺とは、恋人関係を装って信頼関係を築いた上で、病気・事故・トラブルなどを理由にお金を振り込ませる悪質な手口です。被害額が数十万円〜数百万円に及ぶケースも報告されています。
オンラインでのやり取りでは、相手が本当にどんな人物なのかは画面越しでは判断しきれないという前提を常に忘れず、個人情報やお金に関わる話が出たときには、一度立ち止まって冷静に考える姿勢が何よりも大切です。
マッチングアプリの危険から身を守る!具体的な回避策と注意点


ここまで見てきたように、マッチングアプリには便利さと同時に、さまざまなリスクも潜んでいます。では、こうした危険から自分の身を守るためには、具体的にどうすればよいのでしょうか?
この記事では、実際に投資勧誘の被害に遭いかけた山本さん(仮名)のリアルな体験談と、マッチングアプリの仕組みに詳しい専門的な視点をもとに、安全にアプリを使うための具体的な対策と心がけを詳しく解説していきます。
初めての方も、これからもう一度使ってみようと考えている方も、ぜひ参考にしてください。
会う前にチェック!怪しいユーザーを見抜くヒント(限界も理解する)
完全に事前に見抜くことは難しいですが、いくつか注意すべきポイントはあります。
プロフィール写真や自己紹介文の違和感
- 写真がプロ撮影のように綺麗すぎる、またはネット上の拾い画像に見える。
- 自己紹介文が抽象的すぎる、または他のユーザーと酷似している。
- 年収や職業などが不自然にハイスペックすぎる。
- すぐに「稼げる」「自由なライフスタイル」などをアピールしてくる。
メッセージでの不自然な点(すぐに連絡先交換、不自然な日本語など)
- マッチング後すぐにLINEなどの外部連絡先交換を求めてくる(アプリの監視を逃れるため)。
- 会話が噛み合わない、日本語が不自然(翻訳ツールを使っている可能性がある)。
- 早い段階で個人情報(住所、勤務先、家族構成など)を詳しく聞いてくる。
- 具体的なデートの約束を避け、投資やビジネスの話ばかりする。
【経験談から学ぶ】メッセージだけでの見極めは困難。過信は禁物
山本さん(仮名)の体験談からも分かるように、マッチングアプリでのメッセージのやり取りだけで、相手の本当の目的や人柄を完全に見抜くことは非常に困難です。
実際、山本さんもやり取りの段階では何の違和感も感じておらず、「誠実そうで話しやすい相手」と信じ込んでしまったと振り返っています。
プロフィールや文章の印象だけで相手を信用しすぎず、「会って話すまでは本当の人となりは分からない」という前提を常に意識することが大切です。
特に、やたらと早く会いたがったり、外部SNSや個人情報を急いで聞き出そうとする場合は、慎重にやり取りを進め、必要であれば距離を取る判断も重要です。
初めて会うときの鉄則:安全を最優先に行動する
実際に会う約束をする際は、以下の点を必ず守りましょう。
公共の場で、人目のある昼間の時間帯に会う
初めて会う相手とは、カフェやファミリーレストランなど、人目が多く出入りも頻繁な場所を選びましょう。
夜よりも昼間の時間帯の方が周囲の視線が多く、万が一のトラブルが起きた際にも周囲に助けを求めやすいため、安心感があります。
また、個室居酒屋や車内など、密室になる空間はできるだけ避けるのが基本です。相手に問題がなくても、念のための「予防策」として、安全第一の場所を選ぶ意識が大切です。
初回は食事やお茶など、短時間で切り上げられるプランにする
初対面の相手とは、1〜2時間程度で終わる軽めの食事やカフェでのお茶など、短時間で切り上げやすいプランを選ぶのが安心です。
ドライブや映画、密室になりやすい個室デートなどは、長時間拘束される可能性があり、もし「合わない」と感じたときにすぐに帰りづらいリスクがあります。
特に初対面では、「ちょっと違うな」と思ったら無理せず帰れる」環境をあらかじめ整えておくことが、心の余裕と安全性につながります。
自分を守るためにも、気軽に会える・気軽に帰れるプランで、少しずつ信頼関係を築いていきましょう。
事前に友人や家族に「行き先・相手情報・帰宅予定時間」を共有しておく
実際に会う前には、どこで・誰と・何時ごろに帰る予定なのかを、信頼できる友人や家族に事前に伝えておくことが大切です。
万が一トラブルが起きた際、第三者が状況を把握していれば、迅速な対応が取りやすく、身の安全にもつながります。
特に初対面の相手と会うときは、相手のプロフィール画面のスクリーンショットやLINEのIDなど、最低限の情報を共有しておくとより安心です。
「ちょっと大げさかな」と感じるかもしれませんが、事前の備えはあなた自身を守る大きな力になります。
車や自宅など、密室での接触は避けましょう
初対面や、まだ信頼関係が十分に築けていない段階で、相手の車に乗ったり、自宅に招く・招かれるようなシチュエーションは非常に危険です。
密室という状況は、第三者の目が届かないため、万が一トラブルが起きたときに逃げ場がなく、身を守るのが難しくなる可能性があります。
「相手がいい人そうだから」「断ると悪い気がする」などと思っても、自身の安全を最優先に、密室空間はきっぱり避けるという意識を持つことが大切です。
もし「怪しい」「危険だ」と感じたら?即座に取るべき行動
デート中やメッセージのやり取りの中で、「少しでも怪しい」「違和感がある」「何かおかしい」と感じたら、それはあなたの危険察知能力が働いている証拠です。
その直感を無視せず、ためらわずに行動を取りましょう。
曖昧にせず、はっきりと「No」を伝える勇気を持とう
投資・宗教・マルチ商法など、自分が少しでも違和感を覚える話題や、不快に感じる誘いには、流されずに明確に断る姿勢が大切です。
「ちょっと興味ないです」「ごめんなさい、それには関わりたくないです」など、自分の気持ちをはっきり伝えることで、相手の本音や態度も見えやすくなります。
「相手に悪いかな」と思う必要はまったくありません。 自分の直感や感覚を信じて、イヤなことには毅然と「NO」と伝える勇気を持ちましょう。
あなたの心地よさや安全を優先することは、わがままではなく「当然の自己防衛」です。
危険を感じたら、迷わずその場から離れる(身の安全が最優先)
相手がしつこく引き下がらなかったり、少しでも「怖い」「おかしい」と感じたら、迷わずその場を離れてください。
実際に山本さん(仮名)も、違和感を覚えた瞬間に理由をつけて早めに帰る判断をしたことで、被害を未然に防ぐことができました。
例えば、
- 「体調が悪くなった」と言ってトイレに立ち、そのまま店を出る
- 友人に電話をかけ、「緊急で呼ばれた」と伝えてその場を離れる
- 無理に理由を言わず、「ごめんなさい、失礼します」とだけ伝えて退出しても問題ありません
どんな理由でも構いません。あなたの安全こそが最優先です。遠慮や気まずさより、自分を守る判断を大切にしてください。
危険なユーザーは、通報・ブロックでしっかり対処を(被害の連鎖を防ぐために)
明らかに怪しいと感じた相手や、不快・危険なやり取りがあった場合は、迷わずアプリ内の「通報機能」を使って、運営に報告しましょう。
多くのマッチングアプリには、メッセージ画面やプロフィールページから簡単に通報・ブロックできる機能が備わっています。数秒で完了するので、「念のためでもOK」という意識で活用してください。
あなたの通報が、他のユーザーの被害を未然に防ぐことにもつながります。「自分さえ我慢すれば…」と思わずに、安心・安全な環境づくりに貢献するという意識を持って行動しましょう。
公的機関への相談も視野に入れる(消費者ホットライン188など)
もし、金銭的な被害に遭ってしまったり、悪質な勧誘を受けた場合は、一人で悩まず、迷わず公的な相談窓口を頼ってください。
特に、「これって詐欺かも?」「騙されたかもしれない…」と感じたら、まずは消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話を。 お住まいの地域の消費生活センターにつながり、専門の相談員が対応してくれます。
また、脅しや強引な金銭要求など、身の危険を感じた場合はすぐに警察(#9110)へ相談しましょう。
あなたが声を上げることで、これ以上の被害者を出さずに済む可能性もあります。「こんなことで相談していいのかな…」とためらわず、まずは一歩、相談する勇気が自分を守る第一歩です。
参考:消費者庁 消費者ホットライン
危険性を理解したうえで、それでもマッチングアプリを前向きに活用するには


ここまで、マッチングアプリに潜むさまざまなリスクやトラブルについて詳しくお伝えしてきました。
しかし、必要以上に不安になる必要はありません。 危険性を正しく理解し、事前にできる対策を講じておけば、マッチングアプリは出会いの手段としてとても有効に活用できます。
実際に、多くの人がアプリを通じて信頼できる相手と出会い、交際や結婚に発展しています。大切なのは、「楽しさ」と「注意」のバランスを保ちつつ、自分のペースで使っていくこと。
不安を感じたときは無理をせず、周囲に相談したり、一度距離を取ることも大切です。自分の安心を最優先に、安全に、前向きに、アプリを活用していきましょう。
出会いの幅が広がるのは、マッチングアプリならではの大きなメリット
マッチングアプリの最大の魅力は、普段の生活ではなかなか出会えない人と繋がれる機会があることです。
たとえば、職場と家の往復だけでは出会いが限られてしまいがちな人でも、異なる地域や業界、年齢層・趣味嗜好の人たちと効率よくマッチングできるのは大きな強みです。
【経験談から】悪質なユーザーばかりではない事実(山本様も普通の出会いを経験)



(投資勧誘のような)嫌な経験もしましたが、マッチングアプリで普通に良い出会いもありましたよ。
インタビューの最後に、山本様はこのようにも語ってくださいました。悪質なユーザーは一部であり、多くのユーザーは真剣に出会いを探しています。一部の悪質ユーザーの存在によって、全ての出会いの可能性を閉ざしてしまうのはもったいないかもしれません。
安全性が高いマッチングアプリを選ぶためのチェックポイント
トラブルを避け、安心して出会いを楽しむためには、どのマッチングアプリを選ぶかが非常に重要です。
アプリによって、本人確認の厳しさや監視体制、サポートの質などが大きく異なります。以下のポイントをチェックして、信頼できるアプリを見極めましょう。
本人確認・年齢確認が必要な理由
近年、マッチングアプリやライブ配信アプリなど、個人情報や年齢制限が関わるサービスでは「本人確認」「年齢確認」の義務化が進んでいます。これらの確認には、運転免許証やパスポート、健康保険証といった公的な証明書が使われるのが一般的です。
こうした本人確認プロセスを導入しているアプリは、なりすましや未成年による不適切な利用を防止する仕組みが整っており、信頼性が高く、安全に利用できる可能性が高いと言えるでしょう。
24時間365日の監視体制はある?
マッチングアプリやライブ配信アプリ、SNSなどを安全に利用するためには、24時間365日体制での監視システムが導入されているかを確認することが重要です。特に、不審なユーザーの動きや利用規約に違反する行為をリアルタイムで監視できる体制が整っているサービスは、信頼性が高いといえるでしょう。
近年ではAIによる自動検知システムの精度も向上していますが、それだけでは見逃してしまうケースもあります。そのため、AIに加えて**人の目によるモニタリング(人力監視)**も併用されているアプリやサービスは、トラブルの未然防止において非常に有効です。
違反報告・ブロック機能が充実しているか?
悪質なユーザーに出会った際に、すぐに対応できる仕組みが整っているかは、そのサービスの信頼性に直結します。たとえば、迷惑行為や不適切な発言をする相手を即座に運営へ通報できる「違反報告機能」や、相手からのアクセスを遮断できる「ブロック機能」が、誰でも直感的に使えるよう設計されているかをチェックしましょう。
このような機能が充実していれば、安心してサービスを利用でき、トラブルの予防にもつながります。
利用規約で禁止行為が明確に定められているか?
利用規約には、禁止されている行為が明確に記載されているかを確認しましょう。
特に、投資や宗教への勧誘、マルチ商法の勧誘行為、既婚者の利用など、トラブルの原因となり得る行為について、具体的に禁止されているかどうかをチェックすることが重要です。こうした禁止事項が明記されているかどうかは、サービスの信頼性や安全性を判断するうえで大きな手がかりになります。
まとめ:危険性を正しく理解し、賢く安全にマッチングアプリを活用しよう


今回は、マッチングアプリに潜む危険性、特に投資勧誘のリアルな手口と対策について、経験者である山本様の体験談を交えながら解説しました。
マッチングアプリは便利なツールですが、残念ながら悪用しようとするユーザーも存在します。重要なのは、以下の3点です。
- 危険性を正しく認識する: どのようなリスクがあるのかを知っておくことが、対策の第一歩です。
- 常に警戒心を持つ: 「もしかしたら」という意識を持ち、安易に相手を信用しないことが大切です。
- 具体的な対策を実践する: 初めて会う際のルールを守り、怪しいと感じたらすぐに行動する勇気を持ちましょう。
これらの点を守り、安全対策がしっかりしたアプリを選べば、マッチングアプリはあなたの出会いの可能性を広げる素晴らしいツールとなります。
この記事が、皆さんの安全で実りあるマッチングアプリ活用の一助となれば幸いです。
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